木曜〜土曜の出来事
勇気を出して以前からある耳の違和感を先生に言った先週木曜日。
先生は右の鼻にも管をグイーッとしてくれた。
これで両耳の違和感が無くなる!!
そう思うと嬉しかった。
なのに、
金曜日の朝事態は一変。
左耳が…順調に治ってた左耳が…又おかしい…。
え?なんで?毎日点滴もしてるし薬も飲んでる。
食生活も気をつけてるのに…なんで…。
じわじわと焦りだす。
とりあえず今日も病院だし先生に言おう…。
再びおかしくなった左耳の事を先生に伝えると、良くなったり悪くなったりしながら徐々に治っていくと言われ、
金曜日も両鼻に管をグイーッとしてもらい、いつもの治療をして帰宅した。
大丈夫、大丈夫、病院にも行った、明日には少しは良くなる、だから大丈夫、大丈夫。
そう自分に言い聞かせ、不安な気持ちを抱えながら眠りについた。
土曜日、早朝に目覚めた私は愕然とした。
ダメだ…全然良くなってない…。
それどころか悪化してる…。
なんでだよー!!
不安の波が一気に押し寄せる。
木曜日まで順調だったのに…なんで?なんで?なんで?
何が悪かった?あの事?この事?
頭の中はパニック寸前。
右鼻のグイーッだ!!
もうそれしか考えられなかった。
いつもより早めに病院に行き先生に謝りお願いした。
左鼻だけにしてください、と。
先生は普通は左(悪くなった方)しかしないからねと言って左鼻だけにしてくれた。
その日初めて「毎日点滴する事なんてないでしょう?」と看護師さんに声をかけられた。
自己嫌悪に陥っていた私はそこから落ちる一方だった。
ベッドで点滴をしながら涙が出るのを必死に堪えた。
なんで右耳の違和感なんて言っちゃったんだろう。
左耳が順調だったから調子に乗っちゃったんだ。
どうせなら両方治してもらおうって。
左耳が治ってから言えばよかったのに。
自分で自分を悪化させてしまった。
どうしよう…元に戻らなかったら…。
帰宅しても症状が回復する兆しは無く、パニックになりそうな自分を必死に抑えようと洗濯をし部屋を掃除した。
薬を飲む為に昼ご飯の用意をしたけど、バナナの味はしないし水を飲むのもツライ。
トーストを一口かじるけれど、体が食べる事を拒否しているのかそれ以上は食べれなかった。
ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!
自分の中の信号が点滅している。
完全に5年前の状況と同じだ。
泣いても泣いてもツラくなる一方で、これはもう母に頼るしかないと思った。
泣きながら母に電話をした。
母は何事かとビックリして家に来てくれた。
事の顛末を話し不安な気持ちを洗いざらい母に聞いてもらった。
「病院に行ってるんだから大丈夫。」
そう何度も励ましてもらったら少しずつ落ち着いてきた。
食欲も少しずつ戻ってきた。
母がいてくれて本当によかった。
落ち着いた私に安心して母は帰って行った。
夕食は作り置きのサラダと昼に残したトーストを温め直して食べた。
いつもと違う、
咀嚼音・TVの音・スマホから流れる音楽。
全ての音を聞くのが嫌になった。