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日常日記

美容院

今まで何度美容院に行っただろう。
1年に2回、多くて3回、
金額も場所も様々な美容院に行ってきた。

カラーリングとカットをしていた時は、
金額も時間もかかるから、
ドリンクやお菓子のサービスがあったりして、
美容院がとても贅沢で幸せを感じる場所だった。

1人になって、
贅沢は敵だと、
金額優先で美容院を選んだ。
シャンプーもせず、
髪を切ってブローするだけの時間はあっという間で、
なんだかさみしく感じたけど、
ポイントを使い安く行けてたおしゃれな美容院の時は、
それでも満足していた。

ポイントが無くなり、
その美容院に行けなくなって、
こうなったら、
最安値の美容院に行ってみようと、
思い切って行ってみたけど、
年々くせが強くなっている私の髪は、
そこの美容師さんの技術では上手く仕上がらず、
とても残念な仕上がりになってしまい、
何ヶ月も、
鏡を見る度ガッカリした。

今の私の髪質は、
シャンプーが必須なんだと、
次はシャンプー込みで安くカットしてくれる美容院に行った。
担当の美容師さんがとても真面目な方で、
ブローを丁寧にしてくれたお陰で、
数ヶ月経ってもくせはひどくならなかった。

ベストな美容院を見つけたと、
それ以来数ヶ月ぶりにこないだ行ってきた。
担当者はその時の運で、
今回はとてもちゃきちゃきした方だった。
1人になってからずっとしている髪型のオーダーは、
髪を1つに結んでもバラバラと落ちてこない限界の長さ。
ずっとそうオーダーして切って貰っていたのに、
今回の方は、
まさかの否定から始まった。
そんな美容師さんは初めてだったので、
私はあっけにとられ何度か抵抗したけれど、
その方は自分のやり方を押し通すばかりだったので、
私は逆に面白くなってしまって、
もう好きにしてよと心の中で思いながら、
笑って彼女を受け入れた。
シャンプー・カット・ブロー、
担当になった方が1人でしてくれる美容院。
彼女のシャンプーは、
私は大型犬かな?と思うくらい豪快で、
又笑ってしまった。
眼鏡を外すとよく見えないので、
カット中は一点をぼ~っと見つめながら仕上りを待った。
ブローがまさかのほぼ手櫛で、
彼女の指が何度も耳に刺さったけれど、
一度シャンプーで大型犬になっているので、
仕方がないなと受け入れた。
ブローが終わり、
さて、
サッパリした私とご対面~。
ん?なんだこの謎の髪型は?
切って欲しかった所がほぼそのままで、
切りすぎちゃダメな所が結構切ってあるのはどういう事だろうか?
頭の中は?だらけだったけど、
「印象変わったでしょ~」と嬉しそうに言う彼女に、
抵抗しても無駄な事は分かっていたので、
もういいやと美容院を後にした。

家に帰って鏡を見ながら、
さてこの髪型はどうしたものかと考えた。
アゴから上がもっさりしているので、
その部分を少し取って後ろで結んだら、
なんだかいい感じの私になった。
確かにあまりしてこなかった髪型…結構いいかも。
以前、前髪を短く切られてしまった時、
それを隠す為に被ったニット帽が短い前髪に合っていて、
それ以来ニット帽が好きになった事がある。
その時と同じ、
少しの工夫で気持ちは変えられる。

不思議な彼女だったけど、
ブローする前にしてくれたマッサージはすごく上手だったし、
我が強いってのは考え物だなと、
彼女を通して学ぶ事が出来た。
謎だった髪型は、
どうやら今の長澤まさみがしているような、
ウルフカットにしたかったのかも。
少しサイドにボリュームがあり過ぎるのと後ろ髪が長いけど、
結ばなかったらそんな感じにも見える。
くせを活かしていい感じにウルフ感も出てるし。
我さえ強くなければなぁ…
あともうちょっと丁寧だったら最高なのに…

そんな彼女がいる美容院だけど、
数ヶ月後私はまた行くだろう。
前髪だけは、
どこで切っても変になるので、
自分で切ってから。