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日常日記

ベランダ

今年越して来たお隣さんが、
ベランダにゴミ箱を置いている。
記録的な猛暑の今年、
なんとも言えない匂いが、
我が家にも風にのってやってくる。
柔軟剤(前のお隣さん)の次はゴミ臭か…。
ほとほと嫌になってしまう。

やってきたのはそれだけじゃない。
まだお隣さんがゴミ箱を買う前、
ゴミ袋をダイレクトにベランダに置いていた頃、
空き缶やペットボトルの匂いにつられてか、
野良猫がお隣さんのベランダを経由して、
我が家のベランダにもやってきた。
まさか猫がベランダにいるなんて思わなかったから、
カーテンを開けた私はビックリ!
と同時に、
猫も私にビックリして、
「ニャッ!」とガラス越しに声をあげた。

それから、
時々うちのベランダにやってくる野良猫ちゃん。
ベランダに何も置いてないから過ごしやすいのか、
寝そべって涼んでいたりする。
夜ご飯を食べてる時、
カーテンの隙間から、
じっと私を見つめる猫ちゃんに気付いた時は、
さすがにビビったけれど、
今の私の、
心のオアシスになりつつある。

ご飯をあげたい気持ちをグッと我慢して、
声にならない声で(隣の人に聞かれたくない)
網戸越しに、
挨拶とご飯をあげれない事への謝罪をして、
バイバイと手を振りさよならをする。
なぜか毎回威嚇されるのが悲しい…。

そんなある日、
我が家の建物の近くで、
ニャーニャーと鳴いてる声が聞こえた。
鳴いてる猫ちゃんを見つけた私は、
ベランダじゃないので、
声に出して、
いつもの様に会話をして、
バイバイと手を振ってさよならした。
色も体型も、
ベランダに来る猫ちゃんに似ているけれど、
同じ猫ちゃんなのかな?
そんな事を思いながら、
ベランダに来る猫ちゃんには威嚇され、
建物の前にいる猫ちゃんにはニャーニャー鳴かれていた。

すると今日。
建物の前にいる猫ちゃんが、
呼びかけた途端私にすり寄ってきた。
今まで一定の距離を保ってきたのに、
今日初めて私の体に猫ちゃんが触れてきた。
あまりにも私にすり寄るもんだから、
可愛くなって、
初めて猫ちゃんの頭?首?あたりをなでなでした。
私が持っていた袋の匂いを必死に嗅いでいたけれど、
母がくれた梅酢だったから、
「ごめんね、酢しか持ってないの」
そう言っていつもの様にさよならをした。

部屋に帰り、
猫ちゃん可愛かったな~と思いながら、
真っ暗な部屋でテレビを見ていたら、
カリカリとベランダから音がした。
カーテンを開けて見てみると、
ベランダには猫ちゃんが。
まさか私に会いに!?
慌てて電気をつけて、
初めて網戸を開け、
いつもより少し声を出して話しかけた。

シャーッ!
いつも通り威嚇される私…。

やっぱり違う猫ちゃんなのかな?
建物の前で猫ちゃんをなでなでした時、
左耳がかじられたあとみたいになってた。
次ベランダに来た時に、
猫ちゃんの耳をよく見てみよう。

そんな事を思っている、
平成最期の夏ももう終わり。
今だ無職。