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日常日記

伯母夫婦

祖父のように慕っていた伯父が亡くなり、
母の故郷に行ってきた。

伯母が介護施設に入り、
十数年振りに母の故郷に行ったのが2015年。
久々に会った伯母は、
ぽっちゃりしていた体は細くなり、
1人で食事する事が出来なくなっていた。
それでも頭はしっかりしていたから、
母と私が来た事をとても喜んでくれた。
その頃は伯父も元気だったから、
みんなで歌ったりして楽しい時間を過ごした。
別れる間際、
私の手を力いっぱい握ってきた伯母。
もしかしたら、
そのすぐ後に起こる私の未来が見えてたのかもしれない・・・
そんな風に思ったり。

それから1年も経たぬうちに伯母は亡くなった。
2016年、再び母の故郷へ。
棺の中の伯母は、
2015年に会った時よりもさらに細くなっていて、
細かった祖母によく似ていた。
その頃には、
伯母と同じ介護施設に伯父も入っていたから、
ショックを受けないように伯母の訃報は知らせなかった。
伯父は絵を描くのが好きなので、
スケッチブックとペンを持って会いに行ったら、
人の形をした絵を描いた。
伯父が伯母を書いたかは定かではないけれど、
私達が来た事で、
何か感じ取ったのかもしれない。

伯母の一周忌の昨年、再び母の故郷へ。
伯父に会いに行ったら、
もう私達の事は覚えていなかった。
少しさみしい気がしたけれど、
私達が忘れなければいいんだと思い直した。

そして今年、
伯父が伯母の元へと旅立った。
昨年より少し細くなっていたけど、
とても安らかな顔だった。

祖母の代わりに、
生まれたばかりの私の世話をしに来てくれた伯母。
小指の形が伯母と一緒で、
会う度に、
「同じだね」って笑い合った。
行く度に出してくれた巨峰、甘かったな。

私の事をとても可愛がってくれた伯父。
ねだって買ってもらったバービー人形、
買ってもらったのに食べなかったハンバーガー、
夏休みの宿題、
一緒に山に行って書いた風景画。
私の結婚式では、
お祝いの歌を歌いたいと急遽披露してくれた。

過ごした時間は少ないけれど、
とても優しかった伯母夫婦。
旅行が好きだったから、
これからは、
軽くなった体で、
世界中飛び回ってるかも。

またね、おじちゃんおばちゃん。
まだ足元グラグラな姪っ子だけど、
なんとか頑張るから。
天国から見守っていてね。